ストレスやマスク着用による”隠れ酸欠”予防に役立つ簡単・今すぐできる呼吸法:ストレスに負けない働くオトナのメンタルケア:

ストレスやマスク着用による”隠れ酸欠”予防に役立つ!簡単・今すぐできる呼吸法

新型コロナウイルスの流行により、マスク着用が欠かせない日常となって久しくなりました。

一方で、マスクによる「隠れ酸欠」が増えているとして、夏場の熱中症予防のみならず健康を守る観点から、ソーシャル・ディスタンスを十分に保つことができる場所では適度にマスクを外すことも必要だとされています。
 
今回のテーマは「呼吸を意識する」

普段なかなか改めて意識することは少ないのですが、しっかりと呼吸を意識することにより、集中力アップや安定したメンタルを保つのに効果があります。オフィスやテレワークでの作業効率の低下だけでなく、なんとなく不調を改善するのにも役立つかもしれません。
 

呼吸、意識していますか?ー「隠れ酸欠」と自律神経

マスクをしていて「苦しい」と感じるのは、呼吸をしているからです。
そんな当たり前のこと……と思うかもしれませんが、思い返してみてください。
 
最近、意識して呼吸をしましたか?
 
呼吸は生命にも関わることなのに、喘息やアレルギー、呼吸器疾患などに悩まされている場合を除いて、普段意識することはあまりないかもしれません。しかし、このように私たちが無意識に吸ったり吐いたりしてる呼吸は、実は心と身体の健康にとって最も大切なことの一つだといっても過言ではありません。
 
 

マスク着用による「隠れ酸欠」に注意_
マスク着用による「隠れ酸欠」に注意

 

実際に、メンタルヘルスの不調を訴える方は、呼吸が浅くなっている場合が多いのですが、これは自律神経の働きによるものです。私たちの身体はストレスにさらされると「交感神経」が優位に働きます。すると緊張・興奮状態になり、呼吸の間隔が短く浅くなります。自律神経は私たちの意思とは関係なく、その名の通り「自律」して働いているため、コントロールすることはできません。そのため、特に意識をしなければ「呼吸が浅くなっていること」に気づかない場合も多いのです。
 
コロナ禍で、常に強い不安とストレスにさらされる状態が続いている今、多くの方々が知らず知らずのうちに「浅い呼吸」で生活しているのではないでしょうか。

さらに加えて、マスクの着用も大きく影響しています。ウイルスや花粉などの侵入を防ぐ手助けをしてくれるマスクですが、鼻と口を覆うことで体内に取り込む酸素の量が減ってしまうだけでなく、口から吐いた二酸化炭素を多く含む空気ばかりを吸い込んでしまいます。すると、取り込む酸素量が少ないために全身が軽い酸素不足状態となり、次第に心身にさまざまな支障が現れます。頭がぼーっとする、肩こりや頭痛がする、目が霞む、何となく調子が悪い……これらの症状が現れたら注意が必要です。
 
このような症状は「隠れ酸欠」などといわれています。

なぜ “隠れ” 酸欠なのか。
その理由は、酸素の摂取量の減少は毎日少しずつ積み重なっていくため、自分で気づくことが難しいからです。さらに怖いのは、体の不調だけでなく免疫力の低下も招いてしまうこと。全身の細胞に酸素が行き渡らなくなり、免疫機能全体が弱くなってしまうことにつながります。
 
そこで、しっかりと意識して呼吸をすることが、これまで以上に大切になってきます。
先ほど、自律神経はコントロールすることはできないとお話ししましたが、呼吸だけは唯一、意識すれば自分で変えていくことができるのです。
 

ただ意識するだけ?! 簡単・今すぐできる呼吸法

今回は、意識して呼吸をすること、呼吸自体に意識を向けるためのエクササイズをご紹介します。
とても簡単なので、ぜひ隙間時間に実践してみてください。
 

★手順
1.イスまたは床に座る。
座れる場所ならどちらでも構いません。体がまっすぐになったと感じる位置を見つけ、背筋を伸ばして座ります。

2.肩の力を抜いて、目を閉じる。
軽く目をつぶる、もしくは半目状態になります。

3.呼吸をする。
お腹を意識して、自分にとって心地よいペースで呼吸をします。このとき、呼吸だけに意識を向けましょう。

★ポイント
<呼吸の方法
可能ならば、腹式呼吸をしましょう。難しい場合は無理に腹式呼吸をしようとしなくても大丈夫です。鼻から吸って、口からゆっくり空気を吐くようにします。ご自身にとって自然な呼吸を心がけましょう。
 
<呼吸を意識するとは?>
体内に空気が入ったり出たりする様子や感覚に目を向けます。
例えば、「鼻から空気が入ったな」「空気が入って胸やお腹が上下しているな」などです。心の中で実況中継をしてもいいかもしれません。もし途中で頭に何か雑念や関係ない考えが浮かんできても気にせず、無理に打ち消そうとしなくても大丈夫です。できる限りそっと呼吸に意識を戻しましょう。

 
このほか、下記の関連記事 でも呼吸法を紹介していますので合わせて参考にしてみてください。
 

 

■マインドフルネス呼吸法

実は今回ご紹介した呼吸法は、「マインドフルネス呼吸法」を参考にしています。

今やテレビや雑誌などでも多く取り上げられるようになった「マインドフルネス」という言葉。ビジネスシーンでも効果が期待されていることから、耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。ただ、なんとなく聞いたことはあってもよく知らない方には、”瞑想”のイメージが強いこともあってか「そんな時間はない」「続けられない」と敬遠してしまわれていたかもしれません。
 
しかし、実はとてもシンプルです。

一言で説明すると、マインドフルネスは「今ココに意識を向けて、目の前のことに集中すること」「過去の出来事や未来の不安に惑わされることなく、今起こっている事実に目を向ける」ための方法で、その基本となるのが呼吸なのです。

今回は呼吸に意識を持っていく、意識して呼吸に集中する方法として取り上げてみました。

もしマインドフルネスにご興味のある方は、厚生労働省運営の 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」や、コロナ禍でも役立つセルフケアのひとつとして「いまここケア おうちで誰でもできるこころのケア 」(東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野が運営)サイトの中でも詳しく紹介されていますので、是非ご覧ください。
 

東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野「いまここケア おうちで誰でもできる こころのケア」
東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野「いまここケア おうちで誰でもできる こころのケア」

 

呼吸を意識して免疫力低下を防ぐ

ストレスやマスクなどによる「隠れ酸欠」によって、心身の不調や免疫力の低下をもたらすことが明らかになってきました。普段忙しくてなかなか意識することのない呼吸ですが、心にも身体にも大切なことかがわかります。
 
“意識して呼吸をする”こと。
朝起きたときや就寝前などのリラックスタイムでなくても構いません。
日々の生活に追われてそんな時間とれないと感じる方もたくさんいると思います。オフィスや仕事の休憩中のほんの数分の間でもいいので、ちょっと意識をしてみてください。そして「呼吸をしている」という事実に目を向ける。それだけでだいぶ変わってきます。

マスクによる息苦しさで「そうか、呼吸をしているんだ」と気づくことができる今こそ、呼吸に意識を向けるよいチャンスかもしれません。
 

 

〔 参考文献・関連リンク 〕

初出:2021年07月21日 / 編集:2021年10月28日

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