「はじめての産業医選定で心配」「産業医が高ストレス者対応を嫌がる」…ストレスチェックサービス企業がオススメする産業医紹介サービス3社と産業医選定のポイント

ストレスチェックサービス企業がオススメする「産業医紹介」サービス3社と、産業医選定のポイントを解説

これからの経営戦略として「メンタルヘルス」や「人的資本」が注目されている中、従業員の健康をサポートする産業保健スタッフの重要度が高まっています。

産業医も、従前のフィジカルな体調面だけではなく、メンタル不調での休業や新型感染症への対応、新しいツールでの業務等、これまでになかった問題に対応する能力やスキルが求められてます。そんな社会情勢の変化に柔軟に対応いただける専門家に出会うことが新しい社会の産業保健活動の成功のカギと言っても過言ではありません。

今までの産業医契約を見直したり、新しく産業医を選任する際には今までのような個々の先生、特定の医療機関との契約方法だけでなく、多くの登録産業医を抱えた産業医サービスの専門事業者への「産業医業務」の委託契約(産業医紹介サービス)を検討される企業が昨今増えています。

今回、ストレスチェックキットの提供のみならず、ストレスチェックの集団分析を活用した職場環境改善施策や、メンタルヘルスの外部相談窓口サービスを手掛けてきた当社がオススメする「産業医紹介」サービス3社の特徴と、産業医契約のポイントについて記事にまとめました。
 

~ こんな産業医の先生は嫌だ。契約変更の理由 ~

長くつき合ってこられた地元の産業医の先生との契約終了は、なかなか伝えづらい事象です。そんな中、産業医契約を終了されるのにはそれ相応の理由があったりします。当社でよく聞く理由をまとめました。
 

★先生がご高齢で…
高齢化社会も進み、70歳を超えても現役でバリバリ診療されていらっしゃる開業医の先生も多いですが、ご高齢で職場巡視が必須となる産業医業務は負担が重くて……とご本人から終了を申し出られたり、あるいは実際には来社いただけない所謂「名義借り」「名ばかり産業」状態となってしまっているケースも。

★健康診断業務以外のメンタル系業務を受けてもらえない
もともとは産業医活動にストレスチェックの実施者業務や、高ストレス者に対する医師による面接指導の実施内容はありませんでした。そのため、もともと内科の専門医で、精神科の知識の乏しい先生方の中には、メンタル不調への面接(休職、復職時の対応含む)、ストレスチェック実施者や、医師による面接指導などをお断りになられるケースも少なくありません。企業側としても、実際に業務用課題となるのは、フィジカル面での不調者よりも、メンタル面での不調者の対応であり、そこのニーズに十分に応えてもらいたいというご要望は多く聞きます。

★先生のコミュニケーションスキルに問題がある
メンタル不調者と面談してもらったが、自分の若いころの話など説教が始まったり、応対が横柄で社員からクレームになったり……
一般社会のサービス業では最近接することが少ない対応をされる先生も中にはいらっしゃるそうです。

 

産業医契約に限りませんが、長いお付き合いの中で、お互いになあなあになってしまって、品質チェックや、価格の妥当性についての比較検討がおろそかになったりします。

産業医契約も一般の業務委託契約と一緒であると捉えて、本当に現状のサービスに満足されているか、自社が求めている産業医の役割などを改めて見つめ直し、見積もりとサービスを比較をされてみるのもよいかと思います。
 

産業医の見直しの前に!チェックしておきたいポイント

どんな人に(男性?女性?年代は?)
★どれくらいの頻度(ex. 隔月1回2時間程度来てほしい)
面接や会議の出席など行ってもらいたい業務の一覧
 
☆専門性:
 メンタルヘルスや労働安全衛生など、求める対応に必要な専門知識や経験がある。同業種での産業医経験など、ビジネス現場の感覚がある程度共有できるかどうか。
☆地域性:

 企業の根付いた地域の特性や実地対応が可能か、全国それぞれの地域で紹介対応ができるか。
☆関係性構築のしやすさ:

 ビジネスマナーやコミュニケーションスキルが比較できるか。

 

~ 産業医紹介サービスは実は「紹介サービス」ではない!
紹介しかしてくれないサービスがNGな理由 ~

ここまで、「産業医紹介サービス」の選び方としてご説明してきましたが、実は当社がお勧めしたい「産業医紹介サービス」は紹介サービスではありません。各社とも、実は契約主体者は各産業医の先生ではなく、「産業医紹介サービス会社」が一次請けとして産業医業務を受託し、その業務を個別に契約した産業医に再委託(もしくは雇用契約依頼)する形式になっています。

単なるマッチングサービスでは、産業医の先生が依頼された産業医活動をきっちりお約束通り履行できているかのサービス品質管理が困難であったりするため、お勧めできません。また、紹介だけで契約主体者が個別の先生の場合、1年間の業務委託契約を交わした先生とそりが合わず、先生を変更したい場合でも、1年間は委託を継続しなければなりませんが、産業医紹介サービス会社に委託する場合は、その企業に登録している産業医への変更が可能となっているケースも多いです。いわゆる産業医の先生の「チェンジ」が可能かどうかも選考基準となります。
 

以下のサービス紹介に続いて、「産業医の選定」にあたっての重要ポイントにも言及していますので、併せてご参考になれば幸いです。
 

ストレスチェック実施の専門家がオススメする「産業医紹介」サービス3社

 

株式会社Avenir(株式会社メンタルへルステクノロジーズ)【産業医クラウドサービス】

株式会社Avenir_産業医クラウド

株式会社Avenir(アベニール)の運営する【産業医クラウドサービス】では、ケアが難しいメンタルケアの重要性を鑑み、法的義務に必要な形式業務だけではなく職場環境改善のためのアプローチを中心とした「課題解決」型運用まで対応する産業医の紹介サービスとなります。

紹介対象となる産業医全員とのスキル確認・面談や産業医自身のスキル育成を促す研修などサービス品質を保つステップが設けられており、コミュニケーションの不安なく専門家による細やかな産業保健サポート・ケアを支援します。

カスタマーサクセスチームが契約産業医に関する相談から体制の運用まで一括で支援してくれる点も安心です。今まで対面・アナログで行うことが主であったメンタルケアや産業保健に携わる業務のオンライン化などでより「わかりやすく」「使いやすい」専門家活用もご提案いただけます。企業の状況に合わせて、産業医以外の産業保健スタッフとのマッチングサポートや契約前の面談・契約後の無料変更が可能なことも長所でしょう。
 

エムスリーキャリア株式会社【嘱託・専任産業医紹介サービス】

エムスリーキャリア株式会社_産業医トータルサポート

エムスリーキャリア株式会社が運営する【嘱託・専任産業医紹介サービス】では、 医師登録数最大・医療技術者に特化したヒューマンリソース事業を下地にしたリーズナブルで迅速な対応サービスを特徴としています。様々なエリア、専門性の紹介に対応し、各企業にあった産業医を「選ぶ」ことができるマッチングサポートがリーズナブルに利用できます。専任スタッフが窓口となり、 業界や専門的な治療の経験や対策したい改善項目に長けている……といった細やかなニーズにも機を逃さない対応が期待できます。

また、恒常的に必要な法定業務は専任産業医に、イレギュラー業務や専門的な知見が必要なものについては「産業医エクスプレス」で業務だけを依頼……など回数や業務内容にマッチするサポートサービスを幅広く展開していることも利便性が高いポイントです。 メンタルヘルス対策・パワハラ外部相談窓口設置など産業保健の課題に、柔軟に対応できることをメリットとしています。
 

株式会社MEDIATE【人事労務担当者のための産業医紹介ナビ】

株式会社MEDIATE_産業医紹介ナビ

株式会社MEDIATE(メディエイト)が運営する【人事労務担当者のための産業医紹介ナビ】 では、 企業と担当産業医、専門コンサルタント( 保健師、産業カウンセラー などの産業保健関連スタッフ)がチームを組み、継続的にサポートを行う「安全衛生管理体制のサポート」が特徴的です。企業のみならず紹介サービス担当者と産業医、各チームスタッフとのコミュニケーションを重視し経験歴・スキル・人柄についての情報を把握、 大企業から中小企業まで幅広い現場で活躍できる産業医の紹介を提案しています。

コミュニケーションを重視する理念は「女性医師の登録が豊富」「 外国語対応可能医師の在籍」等悩みや相談が話しにくい従業員を抱える企業へのサポートにも表れています。また、メンタルヘルスケアに特化した精神科・心療内科を専門とする産業医の登録・紹介の実績があり、休職・復職判定などトラブルになりやすいケースの発生もセカンドオピニオン・対応や指導の依頼を行うことができるとのことです。
 

職場環境改善には、労働衛生だけでなくメンタルヘルスの分析・活用を


産業医紹介サービスの多くは、「スポット契約」で業務単体を委託できるサービスを運用していることがあります。

このサービス形態では、「産業医とすでに契約している、現在の産業保健体制で問題はない」という企業でも、 

  • 精神科や心療内科といった専門性の高い業務への対応が難しいと言われた……
  • 面談や指導、カウンセリングといった突発的な業務だけをお願いしたい……
  • 職場改善のために、メンタルケアの観点からオピニオンが欲しい……
     

など「課題解決」型の産業医・カウンセラーサービスのような変則的な業務でも活用ができるメリットがあります。

特にストレスチェックにおける高ストレス者対応や、
従業員のメンタルケア相談といった精神疾患に関する知見や専門性が求められるケースから、ストレスチェック実施後やメンタル相談時を踏まえ、産業医を使い分けている企業も少なくありません。

職場環境改善のためには、職場全体のメンタルヘルスや従業員の心身が置かれた状況の把握が欠かせません。
「どのようなメンタルヘルスケアを行うべきか、風土の改善を行うべきか」の検討は、年に一度行われているストレスチェックの活用知識や高ストレス者への対応が可能な「実施者資格のある」産業医との協力が近道といえるでしょう。

データ取得、分析、分析数値の解説…など社内の健(検)診データを十分に活用する上で、「実施に関する産業医との連携」「産業医のストレスチェックやメンタルケアへの理解度」が重要となります。

産業医契約の見直される際には、連携強化や分析方法のご相談等を含めて是非一度ご相談ください。
 

 

産業医紹介のオプションサービス、あります。

産業医紹介 や、医師面接代行実施者代行 など、まずはご相談ください

下記より当社「産業医紹介」提携サービスの資料がダウンロードいただけます。
まずは、お気軽に資料請求・お問い合わせください。
 

 

 

 

 

 

〔参考文献・関連リンク〕

 

初出:2022年09月06日 / 編集:2022年09月12日

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