DIVERSITY&INCLUSION:働いてほしい・働きたいを叶える「外国人の雇用・就職」支援

   

“働いてほしい”/“働きたい”を叶える「外国人の雇用・就職」支援

新しい在留資格も加わって、ますます様々な職種での活躍が期待される「外国人労働者」。導入の予定がある、または今後導入を検討されている企業も今後増加すると見込まれています。

外国人労働者を雇用するにあたり、「どうやって募集したらいいか」「在留資格の確認など手続きがわからない」「文化理解などの受け入れ態勢はどうしたらいいのか」と疑問に思うこと、会社が確認しなければならないことは山積みです。
既に雇用している企業でも日本語教育や人材育成やについて相談したい、サポートが欲しいという声も無視できません。

そこで本記事では企業が役立てたい、外国人の雇用・就職に関して厚生労働省が実施している支援制度をご紹介します。
 

外国人雇用サービスセンターは無料・安心・雇用に直結

「外国人に向けて求人を」と考えた時、外国人雇用サービスセンターはとても心強い味方です。

全国3か所に設置された外国人雇用サービスセンターは、厚生労働省の定める「外国人留学生や技術分野などの専門的な在留資格を持つ外国人の就職支援」を行っています。日本で就職したい留学生なら福岡の学生職業センターの利用も可能です。通訳対応や在留資格の相談、就職情報の提供、就職に関する相談を主な支援として提供しています。
センターの利用は在留カードの確認と登録が必要です。企業側の外国人労働者雇用に関する手続きや相談も受け付けています。

センターを利用する何よりのメリットは「無料で求人を行える」ことでしょう。センター自体の数は少ないですが、全国にあるハローワークとの提携し掲載料なしで求人を掲載することが可能です。
また、センターに登録している外国人は「すでに日本に在留している方」「学生や有資格者といった専門的な知識や働く意欲のある方」が多く、「新卒雇用」などといった日本人と同様の採用スケジュールで募集したい企業にも適しています。必ず在留資格雇用を確認されるため、企業としても安心して求人を行うことができます。

年2回のインターンシップ募集や定期的な就職説明会・面接会などの就職イベントも開催しており、「直接会って、一緒に働いてみてから採用したい」企業のニーズにも対応しています。

センターの設置されていない地域でも、ハローワーク主催の「外国人出張行政相談コーナー」が開催されることがあります。一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
 

具体的な改善や手続きの相談は外国人雇用管理アドバイザーが適任

企業への効果的な指導・援助を行うために設けられた「外国人労働者の雇用・労働条件に関する指針」によって誕生したのが、外国人雇用管理アドバイザー制度です。1993年から厚生労働省によって各都道府県に設置され、アドバイザーが直接事業所に派遣・相談や指導を行います。

無料で利用が可能・時間的な負担も少ないことから企業からも人気の高い支援です。また企業の労働環境・契約書類、働いている本人を直接見てもらうことができるので、より具体的な改善提案や実際の環境に沿った支援が受けられるということも期待できます。

特に期待できるのは「企業の配慮」に関しての見直しや指摘でしょう。労働条件や法的・制度的な手続きの整備といった企業側の悩みだけでなく、コミュニケーションの取り方や日本での生活の悩みなどの「従業員間の問題」についても幅広く対応してもらえるのが魅力的です。
すでに外国人を雇用している企業なら社内の環境・配慮・手続きに問題がないかを確認、人材育成についても相談できるので安心感の獲得やさらなるステップアップが見込めます。

アドバイザー制度を利用するには、ハローワークへの登録と申請が必要となります。ハローワークにてアドバイザーと日程の調整や打ち合わせを行い、当日会社へ来てもらう、というのが大まかな流れです。

アドバイザーによる相談会も各ハローワークにて随時実施されています。
アドバイザーに会って利用を決めたい、気になるけどどう利用すればいいのかわからない方は最寄りのハローワークへ問い合わせを!
 

研修や訓練なども各地で開催 

厚生労働省では外国人が日本で就労するためのサポートとして「 外国人就労・定着支援研修 」を全国で行っています。

一般財団法人日本国際協力センターが主催するこの研修は、日本語でのコミュニケーション能力の向上・法令、労働、社会保険制度・雇用に関する習慣などの基礎知識についてを学ぶことを目標にしています。関東近縁を中心に、中部・東海関西で開催され、日本に現在在留・定住する外国人が対象となります。
日本度の習得度別に、基本コース(レベル1~3)・専門コース・日本語資格準備コースが設けられています。日本企業における慣習や日本語能力試験による技能認定、介護などの専門的な技能に関する実習を受講することができるもので

定住外国人就職支援コースでは内定をもらった外国人や就職したての方向けに「しごとに役立つ日本語・ビジネスマナー」コースが開催されるなど就労後にも利用できる内容もそろっています。

その他厚生労働省の主催する職業訓練に関しても日本語能力に配慮した訓練が植えられるよう制度が整えられており、スキルアップや技術の取得を全面的サポートしています。
 

注意したいのは「求人」の内容 
必要なスキルは「具体的に明記」を

「外国人雇用」に対する支援のほとんどがハローワークを経由して行われています。外国人雇用サービスセンターへの求人の掲載も、「まずはハローワークに求人を提出し求人番号を登録」してから、外国人雇用サービスセンターへ連絡し公開となります。

そのため企業が注意しなければならないのが、求人の内容。
外国人が欲しい!と思っても、全国のハローワークに掲載されるため「外国人のみを対象とした求人」を出すことはNGです。

またかなりの数の求人が掲載されているため、応募してもらうためにも“安心感”“わかりやすさ”が必要です。日本人向けのものより「雇用したい人材の条件」を明記するよう心がけましょう。
・どのような業務に就くのか
 (「事務作業」⇒「パソコンによる日報の打ち込み」「書類のファイリング」)
・どの程度の業務ができるスキルが求められるのか
を子細に書くのはもちろんですが、
・今職場に何人外国人が働いているか、どの国出身の方がいるのか
・どれくらいの言語能力が欲しいかを日本語能力試験やTOEICの点数・ラインを明記する
……といった配慮があると応募してもらえる確率がぐっと上がります。
 


外国の多くは「スキルに比例した昇進・昇給」制度を採用しており、日本へ来ている外国人も「仕事に対して何ができるか」を基準としている方がスタンダードだと思われます。そのため、外国人の雇用を考える際は「スキルや環境とのマッチング」が非常に重要です。

これからより国際化していく社会の中で、幅広い人材に対応できる企業を目指していきましょう。
 

〔 参考・文献 〕

初出:2019年12月05日

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