ストレスに負けない働くオトナのメンタルケア:「バーンアウト」を防ごう!燃え尽き症候群が起こる原因とは?

「バーンアウト」を防ごう! 燃え尽き症候群が起こる原因とは?

2月も半ばを過ぎ、そろそろ年度末。今年度の評価をしたり、振り返りを行うことが多くなってくる頃ですね。

仕事の振り返りをする過程で「去年の今頃はあんなにがんばっていたのに、最近は全然やる気がわかない」「気づかいをするのに疲れた」「もうこの仕事、意味ないんじゃないのかな」「辞めたほうがいいのかな」……。
こんなことを感じた経験はありませんか?

こういったあなたの感じる「無力感」は「バーンアウト(燃え尽き症候群)」かもしれません。
 

バーンアウトとは「すり減ってしまった」状態

バーンアウト(燃え尽き症候群)とは、「あるものに打ち込んでいた人が、長く続くストレスによって意欲や感情が枯渇してしまう」状態です。身近な人、または自分が「とても一生懸命仕事をしていたのに、急に怠けがちになったり冷たくなったり、仕事に対して無気力になってしまった」ということはありませんか?

バーンアウトは「まるで火が消えてしまったように」突然・急に起こることが多く、

  • 無力感・疲労感・がっかりしてしまうといった感情を感じる
  • 人付き合いや簡単な業務にも面倒くささを感じる
  • 朝起きられない、職場に行きたくない
  • 無気力、無感動になってしまう
  • 話しかけたとき、反応がおざなりになる、仕事でミスが増える・雑になる

といった症状が見られます。

意欲や心のすり減りは仕事上のミス、人間関係や生活のすさみなどにもつながり、自己評価の低下やさらなる無力感を生んでしまうマイナスのループに入ってしまうことも。生活が荒れてしまった結果、回復が難しくなり、仕事を辞めてしまう・うつ病や精神疾患へつながるケースも見られています。
 

バーンアウトになりやすい傾向

バーンアウトが起こるきっかけはさまざまで、

「長期間、体力や感情をコントロールしなければならない」
「理想や目標と、結果や現実がかけ離れていた」
「思った通りに働けない・結果がわかる形で見えない」

など、どんな職種でも起こる可能性があります。

以前から、対人サービス業と言われる医療・看護・福祉・教育にあたる分野に起こりやすいと言われていました。しかし、日本ではレジャー施設・宿泊施設といったお客様と直接接するサービス業、営業職、介護ヘルパーなど「人と関わる・実績や変化が目に見えにくい職種」で頻繁に報告されています。

———————-
バーンアウトには、「なりやすい傾向」が発見されています。

・今の仕事について経験が浅い人
・今の仕事が好きな人
・まじめで、まっすぐ仕事に向かっている人
・理想が高い人
・ひたむきで、人のことも真摯に受け止める人

このような、「燃えやすい・燃えている」人は注意が必要です。仕事にのめりこんでとても業績を上げたり、ひたむきにサービスを提供し、お客様といい関係を築くことができる反面、知らず知らずのうちに燃え尽きてしまう可能性が高くなっています。

「自分はそんなに真剣じゃないけど……」と思う人でも、バーンアウトは避けたいもの。チェックシートで自分とお仕事の関係を再確認してみましょう。
 

バーンアウト測定尺度を使ってみよう

  1. こんな仕事、もう辞めたいと思うことがある。
  2. 我を忘れるほど仕事に熱中することがある。
  3. こまごまと気くばりすることが面倒に感じることがある。
  4. この仕事は私の性分に合っていると思うことがある。
  5. 同僚や患者の顔を見るのも嫌になることがある。
  6. 自分の仕事がつまらなく思えてしかたのないことがある。
  7. 一日の仕事が終わると 「やっと終わった」 と感じることがある。
  8. 出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある。
  9. 仕事を終えて、今日は気持ちのよい日だったと思うことがある。
  10. 同僚や患者と、何も話したくなくなることがある。
  11. 仕事の結果はどうでもよいと思うことがある。
  12. 仕事のために心にゆとりがなくなったと感じることがある。
  13. 今の仕事に、心から喜びを感じることがある。
  14. 今の仕事は、私にとってあまり意味がないと思うことがある。
  15. 仕事が楽しくて、知らないうちに時間が過ぎることがある。
  16. 体も気持ちも疲れはてたと思うことがある。
  17. 我ながら、仕事をうまくやり終えたと思うことがある。

 


燃え尽き症候群という言葉は、日本では特に大きな目標を達成した後の「気が抜けてしまった状態」を示す使われ方もします。『あしたのジョー』のセリフを思い出される方も多いのではないでしょうか。

スポーツ選手や受験を終えた学生のみならず、プロジェクトを成功させた後でもバーンアウトが起こることは間々あります。せっかく「がんばりたい」「熱中できる」ことがあるのに、熱中したせいでメンタルヘルスがつまずいてしまう……。そんな事態を防ぐためにも、次回は「バーンアウトにならないための心の守り方」をご紹介します。
 

  • Hochschild,A.R.(1983),Berkeley: University of California Press. (石川准・室伏亜希訳(2000) 『管理される心感情が商品になるとき』 / 世界思想社)
  • 久保真人(2004) 『バーンアウトの心理学 燃え尽き症候群とは』 / サイエンス社
     

本記事は、「マイナビニュース ワーク&ライフ」連載の20~30代の若手一般社員の方々を対象にしたメンタルヘルスケアコンテンツ「ストレスに負けない働くオトナのメンタルケア」の記事を連動掲載しています。
 

初出:2020年07月28日

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