2021年2月13日改正法施行!「特措法」「感染症法」ってそもそもどんな法律?:2021年緊急事態宣言再発令

   

2月13日改正法施行!「特措法」「感染症法」ってどんな法律?何が変わった?

緊急事態宣言が再発令された中、1月18日から始まった通常国会の中で協議が進められ、連日さまざまなニュース報道が飛び交ってきた「特措法」と「感染症法」の法改正2月3日夜に改正案が可決・成立2月13日に施行されました。

新規感染症が話題になる度に耳にすることが増えた「特措法」「感染症法」の背景と、今回の改正点などについてまとめました。
 

改正「特措法」の事業主への影響範囲については 別記事 にまとめました

 

 

「特措法」とは?

ネットニュースなどで「特措法」「新型コロナウイルス特別措置法」「新型インフルエンザ等対策特別措置法」と複数の名称で呼ばれる「特措法」
正式名称を「新型インフルエンザ等対策特別措置法」というこの法律は、未知の感染症に対して、感染拡大の防止と国民の生命・生活・経済への影響を最小限に抑えるために より実効的な感染症対策を講ずることを目的に定められました。

同法は 世界的に大流行した新型インフルエンザ(H1N1亜型インフルエンザウイルス)を契機に免疫を獲得していない新型インフルエンザ等の病状の重篤化が危惧される感染症への対策強化などを目的に 2013年3月成立 、翌4月に施行されました。
その後SARS(重症急性呼吸器症候群)や MERS ( 中東呼吸器症候群 )といった世界的な感染症の流行が発生したものの、幸いなことにこの法律は長らく適用されることはありませんでした。
 

新型コロナウイルス感染症の大流行で法改正・初適用

「特措法」とは?
新型コロナウイルス特別措置法? 新型インフルエンザ等当対策特別措置法?
 

2020年3月、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行と国内における感染拡大を受け、速やかな予防措置や感染拡大防止対策が取れるよう新型コロナウイルスを “暫定的に” 新型インフルエンザと同等にみなし適応範囲内とする旨を含む同法の改正が成立・施行、翌4月に同法にもとづく緊急事態宣言が初めて発令されました。

当初は7都府県(東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡)だった宣言発令は、その後4月16日に全都道府県に拡大され、5月中旬に入ってから段階的に宣言解除の地域を増やすも、発令が続いた東京・神奈川・埼玉・千葉・北海道を含む全面解除まで約1カ月半を要したのは記憶に新しいことと思われます。
  

  

「特措法」は主に、「 感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にとどめる。」「社会・経済を破綻に至らせない。」を柱として

◆ 政府および各自治体に対策本部を置き、感染拡大・蔓延を防ぐための協力・要請・指示等を発する体勢の迅速な構築
◆「感染のピークを遅らせる、小さくする」など医療崩壊を未然に防止する指針・対策


といった「感染を予防し人命を守る対策」と「権利、活動の制限を最小に抑える調整」に必要な権限を規定するものとされています。
 

今回の「特措法」改正のポイントは?

今回の法改正は、「新型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等と同分類にみなす」という暫定的な対象拡大期限を2021年1月31日まで(延長を含めて最大2年間=2022年1月31日まで)と定め、今年1月7日に1年間の期限延長を決めた中で進められました。

延長された期限を前に、「特措法」の本文に「新型コロナウイルス感染症」を明記することで、

  • 新型コロナウイルス感染症の法的位置づけを、期間の制限なく明示する
  • 現況だけでなく、今後の再発生時も視野にした感染抑制に向けた実効性のある法整備を行う

ほか、厚労省発表の「 新型コロナウイルス感染症対策における感染症法・検疫法の見直しについて(案) 」によれば、緊急事態宣言発令前後における「国と地方自治体間の情報連携」や「権限強化」を盛り込むことを目的としていることが窺えます。

緊急事態宣言下にある地域の都道府県知事は、「特措法」や「感染症法」「検疫法」で定められた内容を原則として行政措置を行使します。2020年4月に発令された緊急事態宣言下において、この権限行使の主体が曖昧であったり、強制力や実効力を伴う権限が与えられていなかったことで充分な感染拡大防止策がとれなかったとして、自治体側から権限強化を求める声が上がっていたことを踏まえた改正案となっています。
 

「感染症法」とは?

同じく法改正が進められている「感染症法」は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の略称です。

新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザ等に限らず、感染症患者が発生した場合の対応について定めた法律で、「指定感染症」と1~5類までの6分類と主な措置について規定しています。

「感染症法」にもとづく分類と主な措置
「感染症法」にもとづく分類と主な措置
 

「感染症法」と一緒に名前が挙がる「検疫法」は、国内に常在しない感染症の病原体を海外から侵入させないための予防措置などを講じている法律です。

今回の緊急事態宣言再発令では、海外11ヶ国・地域とのビジネス往来を含む外国人の入国を原則停止する水際対策を行いましたが、同様の措置に加えて当該施設での一定期間の「停留」など待機要請に応じない場合の罰則を定めるなどの改正が追加となりました。
 

当面は「指定感染症」に分類?

保健所や公立病院などの負担が比較的軽い5類に分類する意見や、新たな分類枠を設ける案なども示されたようですが、更なる感染拡大を抑制するための実効力ある対策が行使できなくなることや、 感染力の高い変異ウイルス感染の報告が増えていることなど予断は許されないとする医療的な判断もあってか、危険度が比較的高い1~3類等以上の措置を状況に応じて講じることができる「指定感染症」に位置づけられたとみられます。
 
今後、ワクチン接種や予防接種の体制確保が進み、新型コロナウイルス(COVID-19)の研究から医療的な対策強化が図られるようになれば、分類変更されることも予想されます。
 

 

 


新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下の対応や感染症対策に関する「新型コロナウイルス対策」記事一覧を設置しました。
少なからず、ご参考になれば幸いです。

 

企業の「新型コロナ対策」を再確認
「新型コロナウイルス対策」関連記事一覧
 

末筆となりましたが、 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された方々へ謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。

対策やご対応に苦心されているご担当者様においては、貴社と従業員の皆様が健やかにこの時節を乗り越え、影響が最小限に留まりますように。このコラムと弊社サービスが微力ながらお力になれればと思っています。
 

〔 参考文献・関連リンク 〕

初出:2021年01月29日 / 編集:2021年02月15日

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