EAP(従業員支援プログラム):企業の義務と、EAPサービスの検討ポイントを解説

   

企業の義務と従業員のメンタルを支える新しい支援「EAP」、サポートと検討のポイントを解説

自粛の要請・緊急事態宣言……感染症予防のための施策は経済にもダメージを与え、営業や活動の縮小を余儀なくされている組織も多いかと思われます。

また、安定しない世の中の動きや、今まで触れていなかった新しい環境への移行は少なからず人心に不安や苛立ち、焦りといったマイナスの影響をもたらすことが歴史や様々なデータの中ですでに証明されています。

「従業員の就労時間内の健康」のみならず「従業員の生活や人間関係」「メンタルヘルス」へのケアや対策も安全配慮…… いまや 企業の目が届かない場所を守ることまで企業が配慮を行わなければならない時代となりました。

そのような中、従業員の全人的なケアを目的とする「EAP」(従業員支援プログラム)について今注目が集まっています。
  

EAPは従業員の“人生”を支える企業ケア

従業員の“人生”を支える「福利厚生」施策の観点からも、EAPの導入は拡がっています
従業員の“人生”を支える「福利厚生」施策の観点からも、EAPの導入は拡がっています
 

「EAP」とは「従業員支援プログラム(Employees Assistance Program)」の略称となります。EAPの特徴は、「労働者の人間的な健康」を目標とする支援を行うことです。

定義や契約によりますが、福利厚生・制度・社外組織と連携し、従業員の心だけでなく就労サポートや働く環境の改善なども、アメリカや欧州では「EAP」として広く行われています。

日本では2008年の「労働契約法」施行で労働者に対する安全配慮が法的な義務として企業に課せられるようになり、従業員のメンタルヘルス管理の重要性とともに新たなリスクマネジメント・ CSR(企業の社会的責任) の手法として注目を集め始めました。

本邦では「EAP=事業外資源(自社外の専門家・機関 他)によるケア」として欧米型のサポートよりも 心身の健康にフォーカスしたサービスが多く、
———————-
「専門家による相談・メンタルケアの提供」
「医療・精神福祉・安全衛生から見た職場環境の改善」
「各人の個人的な問題への援助・知識や情報の提供」

———————-
を中心として、 組織の生産性・従業員の個人的な問題に外部の専門家が多角的にサポート・アシストする形式が主流となりつつあります。
 

社外EAPは企業にとっても従業員にとっても《安心》

企業の安全衛生やトラブルの早期発見・対策が、従業員満足度や組織力向上にもつながります
企業の安全衛生やトラブルの早期発見・対策が、従業員満足度や組織力向上にもつながります
 

従業員のメンタルヘルスを支えるためには、
・トラブルの発見、聞き取り
・トラブルを起こしている問題点への対応
・環境への働きかけ
といった個人を取り巻く環境まで視野に入れた対策を行って初めて効果的になります。

最新の研究では、起こった問題に「対応する」支援・制度の設置や 「改善」のための社内努力・エンゲージメント向上施策といった管理・運営を含む組織単位の働きかけの重要性についても検討が行われています。

特に組織の制度や運営方法からメンタルヘルス改善を行うためには、「社内制度や環境・スタッフ間の関係に通じた社内の人員」と「産業医や保健師といった産業保健スタッフ」の協力・連携は欠かせないものです。

ですが 総務や人事といったスタッフが担当となってメンタルヘルスのサポートを行う場合、通常業務との両立や「相談を受けるストレス」など担当者へのフォローが別途必要になります。また、産業保健の知識の有無に関わらず、社内スタッフが窓口を担当していると情報の管理や評価について不安と感じる従業員も多く、利用に対して心理的ハードルが生じるという研究結果も報告されています。

また、どのような働きかけが改善につながるかといった部分は各社各組織の状況ごとに問題点を洗い出す必要があります。少なからぬ心理的な問題についての専門知識が必要でしょう。

サポート形式のEAPは、第三者として企業と医療保健スタッフの橋渡しを行い、「従業員の安心」や「記録の管理・保護」を確保する《 中立地帯 》としての役割も担う「日本企業にマッチした形式」と言えるでしょう。
 

クオリティだけでなく「コスト」や「対応の幅」 を検討しよう

社外にEAPをアウトソーシングすることのメリットは大きく 「ケアコストが不要・手軽に設置できる」 「心理の専門家の知識を利用できる」「第三者として、安心できる」の3つに分けられます。

産業保健スタッフ・総務や人事の業務の負担を増やすことなく、また相談に来てくれた従業員へ適切で効果的ケアが行えること、記録や個人情報の管理・保護まで確保されているサービスであることは導入検討時に確認したいところです。「第三者性」が担保される外部窓口なら 企業としても利用者としても安心ですね。
 

「EAP」には、役員や管理職向けのラインケア研修なども
「EAP」サービスには、役員や管理職向けのラインケア研修なども
 

近年は事業の全国展開により地方拠点を持つ企業が増加したことに加え、様々な働き方・感染症などの社会的リスクによって“実際に顔を合わせて相談する”機会が限定されつつあります。

社内改善から不調者への対応まで含まれるフルスペックの心理的サービスは中小企業が導入を検討するには依然として高価で、「従業員全員が関わる研修や相談窓口から導入したい」「今は健全な環境だけど、不調者が出てた時にはサポートをお願いしたい」といった必要なサービスを選べるシステムへの要望もお聞きしています。

また、メンタルヘルスケア自体はEAPに限らず公的に推奨されており、すでに法制化された「ストレスチェック」や「心の健康づくり計画」との連携、結果を改善に活用する取り組みも評価される傾向にあります。結果の分析・解説や改善対策の提案・改善効果の評価といった、「専門家から見たフィードバック」の利用価値も今後高まることでしょう。

企業のおかれた現状・問題にフィットするEAPサポートの導入を検討される際には、
☆ワンストップ・手軽な方法でケアが受けられる
☆WEBや電話など情報通信機器を使用して、全国で利用可能
☆専門家との連携や情報提供がスムーズ
といった「プラスα」の特徴についても、判断基準の一つとしてみてはいかがでしょうか。
 


独自のシステム・就労環境が発展した日本社会では、諸外国に比べて未だ「心理的な健康」「全人的(その人の人格や生活)ケア」の普及は遅くまだまだ行き渡った状態であるとは言えません。

これから日本独自の社会システム・就労環境に適応したサービスが発展するであろうEAP。導入の際にはきちんとした品質・専門知識のあるケアが提供できることを前提に、「従業員」 だけでなく 「企業全体」の改善という視点からも検討・比較されてみてはいかがでしょうか。
 


「みんなの電話・メール相談室」を無料でご利用いただけます:AltPaperEAP支援サービス「みんなの電話メール相談室」

従業員向けの電話・メールによるメンタル相談や新入社員ケア、「管理職・人事・総務ご担当者様」を対象としたラインケア研修や休職・職場復帰のサポートに関する専門相談窓口などをご提供する弊社サービス「AltPaper EAP みんなの電話メール相談室」を是非ご提案させてください。

「AltPaperみんなの相談室」のお問い合わせ・資料請求
 

EAP支援サービスの無料提供開始!「みんなの電話・メール相談室」を社数・期間限定で無料でご利用いただけます

AltPaper EAP支援サービス」 電話メール相談サービスから、オンライン診察可能な医療機関情報への案内を開始

「AltPaper EAP支援サービス」が、オンライン商談システム「bellFace」と共同。オンラインでも“顔の見える”カウンセリングへ 
 

初出:2020年07月28日

関連記事

  1. バーンアウト(燃え尽き症候群)から心を守る「先人の知恵」:ストレスに負けない働くオトナのメンタルケア

    バーンアウト(燃え尽き症候群)から心を守る「先人の知恵」

  2. 慣れないテレワークもこれで大丈夫?!集中するための「3つの極意」:ストレスに負けない働くオトナのメンタルケア

    慣れないテレワークもこれで大丈夫!? 集中するための「3つの極意」

  3. 初めてのストレスチェック、準備は大丈夫?これで安心“ストレスチェック虎の巻”

    初めてのストレスチェック、準備は大丈夫?これで安心“ストレスチェック虎…

  4. 産業医を見つけるための3つの方法

    「どうしよう?」の特効薬、産業医を見つけるための3つの方法

  5. 卸・小売業のストレスは「対人」が原因?改善策は「バーンアウト」を警戒すべき:〔AltPaperストレスチェック業界平均値〕業種別レポート

    卸売・小売業のストレスは「対人」が原因?改善策は「バーンアウト」を警戒…

  6. ストレスチェック業種・職種別レポート2018:病院勤務者

    病院勤務者の高ストレス者の割合―医師は意外と低く、看護師は高い?

  7. 改めてチェック!ストレスチェック制度:企業に義務付けられていることとは?

    徹底解説!ストレスチェック制度:企業に義務付けられていることとは?

  8. 会話を変える「リアクション」とは?

Pick Up 注目記事 メンタルヘルスケアコラム
  1. 【ストレスチェック実施案内文例掲載】受検率を上げるには?押さえるポイントは2つ!
  2. 医療業、社会福祉・介護事業は「プレッシャー」に要注意?「孤立しないケア」が重要に:〔AltPaperストレスチェック業界平均値〕業種別レポート
  3. 「職場の喫煙」どう変わる?受動喫煙防止条例や健康増進法で企業が満たすべき義務とは?
  4. ストレスチェックの集団分析:どう使えばいいの?メリットや実施方法について解説!
  5. 増加する「感情労働」、今後も注目の「企業のメンタルケア」の重要性と対策
  1. ストレスチェックを活用!結果を活かせるセルフケアとは?:人事・労務担当者のためのメンタルヘルスケアコラム
  2. 人事・労務担当者のためのメンタルヘルスケアコラム:燃え尽き症候群(バーンアウト)の症状・予防法とは?なりやすい傾向や予防法を解説
  3. 人事・労務担当者のためのメンタルヘルスケアコラム:すぐできて、ためになる!「職場環境改善」対策のツボ
  4. 人事・労務担当者のためのメンタルヘルスケアコラム:たまった気持ちも大掃除!「忘れる技術」を駆使してストレスの棚卸をしよう

最近の投稿記事