EAP(従業員支援プログラム):企業の義務と、EAPサービスの検討ポイントを解説

企業の義務と従業員のメンタルを支える「EAP」、導入のメリット・ポイントを解説!


社員の「就業中の事故や危険を防ぐ」だけでなく、「日常生活や人間関係により生じるメンタルヘルス対策」も企業の安全配慮義務の範囲に含まれる……いまや企業の目の届かない範囲も含めて従業員の健康と安全を守ることまで配慮が求められる時代となりました。
 
そんなところまで責任を負う必要はないのでは……と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これには理由があります。
従業員の心身の不調は、休職や離職のみならずパフォーマンスにも関わる、大きな問題につながる可能性があるからです。
 
そこで、従業員のトータル的なケアを目的とする「EAP(従業員支援プログラム)」に注目が集まっています。
 
また、ハラスメント対策が企業の義務となる、通称「パワハラ防止法」の施行(中小企業は2022年4月~)で、ハラスメント相談窓口の設置が義務付けられたことにより、今、EAP導入する企業が増えています。
  

EAPは従業員の“人生”を支える企業ケア

従業員の“人生”を支える「福利厚生」施策の観点からも、EAPの導入は拡がっています
従業員の“人生”を支える「福利厚生」施策の観点からも、EAPの導入は拡がっています
 

従業員の“人生”を支える「福利厚生」施策の観点からも、EAPの導入は拡がっています。
※EAP(従業員支援プログラム)については、別記事で詳しく解説しています。
 
もともとはアメリカで始まったEAPですが、日本では主に「EAP=事業外資源(自社外の専門家・機関他)によるケア」として、心身の健康にフォーカスしたサービスが多く、
———————
「専門家による相談・メンタルケアの提供」
「医療・精神保健・安全衛生から見た職場環境の改善」
「個人的な悩みや問題への援助・知識や情報の提供」

———————
を中心として、 組織の生産性向上のために、従業員の個人的な問題に外部の専門家が多角的にサポートする形式が主流となりつつあります。

社外EAPは企業にとっても従業員にとっても《安心》

企業の安全衛生やトラブルの早期発見・対策が、従業員満足度や組織力向上にもつながります
企業の安全衛生やトラブルの早期発見・対策が、従業員満足度や組織力向上にもつながります
 

従業員のメンタルヘルスを支えるためには、
・トラブルの発見、聞き取り
・トラブルを起こしている原因・問題への対処
・環境への働きかけ
といった従業員個人が仕事をし、生活をしている環境まで視野に入れた対策が必要で、それらが揃ってはじめて効果を発揮します。
 
また、最近では、ハラスメントやメンタルヘルスの不調など発生してしまった問題に対応する支援だけでなく、制度の設置や改善のための社内努力や、エンゲージメント向上施策といった管理・運営を含む組織単位の働きかけの重要性についても注目されています。
 
特に、組織の管理制度や運営方法の改善を通してメンタルヘルス対策に取り組むためには、「社内制度や環境・スタッフ間の関係に通じた社内の人員」がカギとなります。
 
ですが、総務や人事といった部署の担当者が窓口となり、社内の人員を活用して、全従業員のメンタルヘルスのサポートを行う場合、通常業務との両立はなかなか難しく、負担が大きくなってしまうことから、担当者へのフォローが別途必要になります。「相談を受けるストレス」を理解しきちんと対処しないと、担当者自身が心身のバランスを崩してしまう可能性も少なくないからです。 また、社内スタッフが相談窓口を担当していると、プライバシーや人事評価への影響を不安に感じる従業員も多く、利用すること自体のハードルが高くなってしまい、せっかく設置した相談窓口が活用されなくなってしまうことも報告されています。
 
また、どのような働きかけが改善につながるか、効果があるか否かといった部分は一律ではなく、各社各部署の状況や各従業員のストレスの感じ方などにより変わってきます。それぞれの職場が抱える課題を客観的に洗い出す必要がありますし、ある程度の心理的な専門知識も必要でしょう。そのため、「産業医や保健師といった産業保健スタッフ」との協力・連携が不可欠となります。
 
そこで、現在注目されているような、外部の専門家を活用し、多角的にサポートする形式のEAPは、第三者として企業と医療保健スタッフの橋渡しを行い、「従業員の安心」や「記録の管理・保護」を確保する役割も担うため、「日本企業にマッチした形式」といえるでしょう。
 

 

クオリティだけでなく「コスト」や「対応の幅」 を検討しよう

社外にEAPをアウトソーシングするメリットは大きく、
「ケアにかかるコストが不要・手軽に設置できる」
「心理の専門家の知識を利用できる」
「第三者として、安心できる」
の3つに分けられます。
 
総務や人事担当者の業務負担を増やすことなく、また勇気をもって相談をした従業員へ適切で効果的なケアが行えること、記録や個人情報の管理・保護まで一貫して保障されているサービスであるかどうかは導入検討時に確認したいところです。「第三者性」が担保される外部窓口ならば、企業としても利用者としても安心ですね。

「EAP」には、役員や管理職向けのラインケア研修なども
「EAP」サービスには、役員や管理職向けのラインケア研修なども
 

近年は事業の全国展開により地方拠点を持つ企業が増加したことに加え、テレワークや時差出勤などさまざまな働き方が進み、感染症対策などによって“実際に顔を合わせて相談する”機会が限定されつつあります。
 
職場改善から不調者への対応まで含まれる包括的なサービスは中小企業が導入を検討するには依然として高価ですが、「従業員全員が関わる研修や相談窓口から導入したい」「今は特に大きな問題はないが、不調者が出てしまったときにはサポートをお願いしたい」といった必要なときに必要なサービスを選べるシステムがあれば……という要望も聞こえてきます。
 
また、EAPサービスに限らず、メンタルヘルスケア自体は厚生労働省などにより公的に推奨されています。すでに法制化された「ストレスチェック」や「心の健康づくり計画」との連携、ストレスチェックの結果を改善に活用する取り組みも評価される傾向にあります。結果の分析・解説や、改善策の提案・効果測定といった、「専門家から見たフィードバック」の利用価値も今後高まることでしょう。
 
EAPサポートの導入を検討される際には、ここまでお伝えしてきたメリットやサービスが受けられるか否かに加えて、
☆ワンストップ・手軽な方法でサービスを受けることができる
☆WEBや電話など情報通信機器を使用して、全国で利用可能
☆専門家との連携や情報提供がスムーズ
といった「プラスα」の特徴についても、判断基準の一つとしてみてはいかがでしょうか。


日本社会では長年、健康管理については従業員の自己責任と考えられてきたため、「心理的な健康」「全人的(その人の人格や生活)ケア」については、まだまだ十分に普及しているとはいえません。
 
これからより日本独自の社会システム・就労環境に適応したサービスが発展するであろうEAP支援サービス。導入の際にはきちんとした品質・専門知識をもとに適切なケアが提供できることを前提に、「従業員」 だけでなく 「企業全体」の改善という視点からも検討・比較されてみてはいかがでしょうか。 


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初出:2020年04月15日 / 編集:2020年09月03日

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