IT導入補助金に特別枠(C類型)が新設!コロナ対策で補助金が変わる?

   

IT導入補助金に特別枠(C類型)が新設!コロナ対策で補助金が変わる?

世界各国で新型コロナウイルス対策がもたらした経済への影響が話題になりつつあります。感染症対策として「接触」機会の削減が有効であることを受け、テレワークやIT化の導入・企画を検討している企業も例年になく増加しました。

感染症予防の動きを後押しをするために、2020年4月から中小企業生産性革命推進事業に予算額700億円の特別枠(C類型)が創設されることになりました。これによってものづくり補助金・持続化補助金・IT導入補助金がさらに幅広く、利用しやすくなります。
その中でも IT導入補助金に二次募集以降に設けられた特別枠(C類型)では、補助率の引き上げにプラスして補助対象に「ハードウェア関連費用」が含まれることとなりました。

初めてIT化・テレワークの導入を考える企業にうれしい「変更」も加わってさらに利用しやすくなったIT導入補助金、その変更点をまとめます。
 

 

 

特別枠(C類型)の登場でハードウェアも補助対象に

中小企業の業務効率化を目的とする「 IT導入補助金 」は、 課題やニーズに合ったITツールの導入経費に対して適用される補助金です。
経理や総務・管理といった機械化できる業務の効率化や情報の一元化、通信を活用した社内情報共有のために、使用できるソフトウェア、サービス、クラウドシステム等にかかる経費の一部をサポート、業務効率化・売上アップ支援します。

従来の IT導入補助金では、 補助対象となる事業は「 ソフトウェア購入費用、サービス等の導入支援費用 」が専らでそれらを動かすPCやハードウェア購入費用は対象外とされていました。導入する下地である機器の用意がない企業の場合、申請前に行うべき「準備」の負担が大きく利用に必要なハードルが高く感じられたことでしょう。

2020年4月より適新たに設置された 「特別枠(C類型)」では、感染症などの企業リスクや経済的な環境に対応するため前向きな投資を行う事業者が対象の中心となります。

通常枠との大きな変更点は以下の2点になります。
 

  1. 特別枠(C類型)は補助率を従来の1/2から 3/4 へ引き上げ
  2. PC、タブレット端末等のハードウェアにかかるレンタル費用も補助対象になる
  3. 2020年4月7日〜2020年5月10日以前の契約/納品/支払いまで遡及して申請が可能

この特別枠に該当する補助は、外出・接触の機会を低減するテレワークを広く推奨するために『PC・タブレット・デバイス等のハードウェアレンタル費用も補助対象』とされました。
「テレワーク導入の意欲・要望はあるけど、ハードウェア類の用意が必要」である企業にとって、かなり心強い支援になるのではないでしょうか。
 

「特別枠(C類型)」の申請要件は”中小企業” “コロナ対策費用である” の2つ

「特別枠(C類型)」に当てはまる具体的な支援対象としては、新型コロナウイルスの影響を受けた「部品調達が困難になったものの内製化、店舗販売からECサイトへの業態変換にかかる費用、テレワーク環境の整備等に取り組む事業者による、設備投資、販路開拓、IT導入等」が挙げられています。

公募要領では、その内訳について以下の通り記載されています。

  • 申請が可能な事業者
    日本の中・小規模企業であり、法令上の地域別最低賃金以上を支払っていること
  • 申請対象となる投資・経費
    新型コロナウイルスが与える影響を乗り越えるために必要なIT投資であること
    ⇒補助対象経費の1/6以上が、以下の要件に合致する投資であること

甲:サプライチェーンの毀損への対応
  顧客への製品供給を継続するために必要なIT投資を行う
  (例:バックオフィス機能の一元化・情報管理のデータ化など)

乙:非対面型ビジネスモデルへの転換
  非対面・遠隔でのサービス提供に転換するためのIT投資
  (例:オンラインサービスに向けたシステムの構築・通信販売サイトの設置など)

丙:テレワーク環境の整備
  テレワーク(在宅勤務等)環境を整備するに必要なIT投資を行う
  (例:PC等を含む環境の整備)

 
申請する費用の内容によって、C類型-1・ C類型-2のどちらかに分けられます。内容によっては補助率が異なる場合がありますので、ご注意ください。
  

今年のIT補助金には注目の変更が他にも!

またIT導入補助金には、特別枠に限らず二次公募以降に実施予定の変更が予定されています。

4月に行われた一次公募(臨時対応) は「新規ITツール登録なし」「A類型の申請のみ」「在宅勤務制度(テレワーク)の導入に取り組む事業を優先的に支援」とかなり限定的で、昨今の新型コロナウイルス感染拡大が経済に与える影響を緩和するべくとられた臨時対策的な側面が強いものでした。

その分、二次募集以降に実施される変更は特に「今までIT技術に触れてこなかった」中小企業にとって有利なものがうちだされました。 新型コロナウイルス対策以外としても、IT技術で業務の効率化を図る絶好の機会です。
ぜひ詳細をご確認ください。
 

☆「初めて申請する事業者」の方が有利に

過去3年間以内に同じ補助金を受給している事業者に対して、「減点措置を講じる 審査」が行われることになりました。
これによって初めて補助金申請される方が採択されやすくなり、まだIT導入補助金を使ったことのない企業がチャレンジしやすく改善されています。

IT導入補助金:減点審査制の導入で受給経験のない企業が有利!
IT導入補助金:減点審査制の導入で受給経験のない企業が有利!
 

☆補助金の下限が30万円まで引き下げ、上限は450万まで

従来設けられていた区分においても、下限の引き下げが行われより少額の申請から対象になるようになりました。

上限・補助率は昨年度より変更ありませんが、これによって申請できる中小企業の規模が広まりました。
 

IT導入補助金:各補助事業の拡充内容(補助上限・補助率)
IT導入補助金:各補助事業の拡充内容(補助上限・補助率)
 

☆賃上げへの取り組みが加点対象に

2020年の申請に必要となる「事業計画期間」は、
「給与支給総額が年率平均1.5%以上向上を目標とする」
「事業場内最低賃金より30円以上高く設定されている事」

を申請要点・加点要件として評価するとのことです。 賃上目標の申請は任意で、あくまでも加点対象としての取り扱いになります。

ですが特段の理由がない限り、要件未達の事業者に対しては「支給した補助金の一部返還」を求められることも明記されています。申請時には達成可能かどうか十分な検討が必要です。
 

二次公募は締め切り間近!申請に必要な手続きは?

通常枠(A類型・B類型)二次申請受付 および特別枠(C類型)の申請は5月11日~5月29日締切と公表されています。
 

「gBizIDプライム 」のアカウントは3週間待ち、
申請・アカウント作成はお早めに。

申請を行うにあたり、事前に済ませておきたいのが 「 gBizIDプライムアカウント 」 の準備です。
2020年から補助金申請のほとんどが電子化するにあたり、IT導入補助金の申請でも「gBizIDプライムアカウント」取得 が求められることとなりました。

gBizIDプライムアカウントとは 経済産業省が提供する「1つのアカウントで複数の行政サービスにログインできる」システムです。申請は gBizID のHPから 行うことが可能ですが、郵送しなければならない書類や証明書の用意が必要です。

gBizID の申請に必要な書類は大まかに以下の通りです。

  • 法務省発行の印鑑証明書
  • 申請者の実印を押した申請書
  • 連絡を受け取れる法人代表者・事業主自身のメールアドレス
  • SMS受信が可能な 法人代表者・事業主自身の携帯電話番号

通常は認証が決定するまで「2~3週間が必要」といわれいます。また、現在申請・お問合せが多くなっており、 通常時よりID発行に時間がかかるとのことです。

書類の用意・郵送手続きにかかる日数もありますので、 gBizID を初めて導入する場合は目的の補助金申請まで一月程度余裕を見ておくべきでしょう。
 

 


〔参考文献・関連リンク〕

締切の直前は、アクセスが集中するため接続やシステムの処理にかかる時間が長くなってしまう可能性があります。

特別枠・ 4次公募の申請締切は 7月10日(金)17時
5次公募は現状行われない可能性もあり、ご検討の際には早めにお問い合わせください。
 

初出:2020年05月29日 / 編集:2020年06月29日

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